議事録AIを比較してみた|Notta vs ChatGPT・Claude・Gemini

会議が終わったあとの議事録作成に、毎回1〜2時間かかっていませんか。1時間の会議をきちんと議事録にまとめるには、次の作業が要ります。

  • 録音を聞き直す
  • 要点を拾う
  • ToDoを整理する
  • 社内フォーマットに落とし込む

慣れた事務担当者でも会議と同じくらいの時間が消えていきますが、生成AIを使えば、この時間は大きく減らせます。ただ、「議事録 AI」で検索すると、出てくる記事の多くは ChatGPT の解説です。

当社では、同じ会議音源を Notta・ChatGPT・Claude・Gemini の4つで議事録にして比べました。結論はシンプルで、議事録という用途に限れば、文字起こしツールである Notta の要約機能だけで完結します。

この記事では、その検証結果と、それでも ChatGPT・Claude・Gemini を使う意味がある場面をお伝えし、あわせて料金と無料枠もまとめました。料金・仕様は2026年9月時点の公式情報です。自社の議事録作成をどう仕組みにするか、判断する材料としてお読みください。

この記事で分かること
  • 同じ会議音源で比べたNotta・ChatGPT・Claude・Geminiの違い
  • 4つのツールの料金と議事録に関わる機能
  • 文字起こしの精度を左右する録音環境
  • 汎用AIを使う意味がある場面と、会議データを渡す前の確認

目次

結論:議事録ならNottaで完結する

検証結果の詳細は後半で紹介するので、ここでは先に結論をお伝えします。

議事録の自動生成という用途に限れば、Notta だけで完結します。 理由は3つあります。

文字起こしと要約が一体になっている
会議音声を Notta に取り込めば、文字起こしから議事録化までボタン操作で完結します。Notta には Notta Brain というAI機能があり、意味や文脈を解釈して指定フォーマットに整理する力は、ChatGPT・Claude・Gemini と遜色ありませんでした。一方、ほかのAIの無料版では、別ツールで起こしたテキストを貼り付け、プロンプトを書いて渡す手間がかかります。

指定フォーマットでの要約をテンプレートにできる
「営業会議用」「経営会議用」といった要約テンプレートを Notta 上に作っておけるので、一度登録すれば、以降は毎回プロンプトを書かずに同じフォーマットで要約が出ます。自作のテンプレートは、無料プランで5個まで、有料プランでは無制限です。

Notion・Google ドキュメントなどと連携できる
生成した議事録は普段使っているドキュメントツールに直接送れ、Notion や Google ドキュメントとの連携は、無料プランを含む全プランで使えます。Notion の無料プランで使える範囲は、Notionの無料プランを検証した記事にまとめています。

2026年5月の検証時点で、指定フォーマットへの追従はどのAIでもできました。だからこそ、文字起こしと一体で連携もできる Notta が、議事録作成では最も合理的です。

ツール議事録用途での位置づけ
Notta議事録用途では最も優れている。文字起こし〜要約〜連携までひと続きで完結
ChatGPT議事録単体なら出番は少ない。ほかの業務と兼用するなら選択肢
Claude表組みがきれいで、整ったビジネス文書になる。文書の体裁を重視するなら
Gemini出力がすっきりしている。Google Workspace 環境なら連携の利点あり
Microsoft TeamsTeams Premium か Microsoft 365 Copilot のライセンスがあれば、Teams の要約機能で済む場合もある

ただし、AIエージェントを使って他のアプリとつなげたい場合は、ChatGPT・Claude・Gemini を使う意味が出てきますが、これについては後半で説明します。

Notta の無料プランは月120分まで文字起こしを試せるので、まずは自社の会議1本で試してみてください。

久野

指定フォーマットへの追従はどのAIでもできたので、差がつくのは手間です。議事録が目的なら、文字起こしから要約まで画面を移動せずに済むNottaから試してください。


各ツールの料金と議事録機能

比較した4つのツールの料金と議事録に関わる機能を、公式ページの情報でまとめます。

Notta の料金(税込)

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プラン月額(年払い)月額(月払い)文字起こしAI要約
フリー0円0円月120分・1回3分まで月10回
プレミアム1,185円1,975円月1,800分・1回5時間まで月100回
ビジネス2,508円4,180円無制限・1回5時間まで月200回
エンタープライズ要相談要相談――

話者識別と画像の挿入は有料プランの機能で、Web会議の録画はビジネスプラン以上で使えます。

ChatGPT・Claude・Gemini の料金と議事録に関わる機能

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ツール無料版で使えるモデル主な有料プラン議事録に関わる機能
ChatGPTGPT-5.6 LunaPlus:月20ドル有料プランは macOS アプリの記録モードで会議を録音・要約できる(1回最大4時間)
ClaudeSonnet・HaikuPro:月20ドル(年払いは月17ドル)文字起こしのテキストやファイルを渡して要約する
Gemini3.6 Flash、3.1 Pro(制限あり)Google AI Pro:月2,900円対象の Google Workspace エディションか Google AI プランで、Google Meet の自動メモ生成が使える(日本語対応)

ChatGPT と Gemini には、有料プランで会議を録音して要約する機能がありますが、この記事の検証は無料版で行ったため、これらの機能は比べていません。

Notta の料金と無料プランの範囲は、公式ページで確認できます。


検証の条件と録音環境

具体的な比較に入る前に検証の条件をお伝えしますが、先に、どのツールを使うかより重要なことから説明します。

文字起こしの精度は音源で決まる

議事録AIの精度は、元の音源の品質に大きく左右されます。文字起こしの段階で情報が欠ければ、どんなに優秀なAIで要約しても戻りません。今回の検証でも、参加者7名の会議音源を文字起こしすると、次の問題が起きました。

マイクから遠い人の発言が不明瞭になる
録音機材(PCまたはカメラのマイク)が部屋の端にあったため、機材から離れた席の発言はかなり不正確でした。

小声の発言は文字にならない
参加者同士が小声で交わすやり取りは、まったく文字起こしされない箇所もありました。

誤変換や単語の抜け落ちが起きる
「提言書」が「提言商談」になったり、「その前にいいでしょうか?」が「その前に、いいで」と途中で切れたりしました。

これは特殊な悪条件ではなく、専用マイクを使わず、ノートPCやカメラのマイクで録音している会社では当たり前に起きます。そのため、議事録AIを入れる前に、録音環境を整えるほうが優先度が高い場合があります。

久野

当社の検証でも、PCやカメラのマイクで録音した会議は誤変換や抜け落ちが目立ちました。ツールを比べる前に、録音機材の置き場所やマイクを見直してください。

対策には次のものがあります。

  • 会議室の中央や、全員から等しい距離に録音機材を置く
  • 数千円の卓上集音マイクを用意する
  • オンライン会議なら、各自のマイクから直接音声を取る

オンライン会議は各自のマイクから音声を取れるため、対面会議より音声の精度が高くなります。

会議室のテーブルの中央に録音機材を置いた様子

比較したツールと音源

検証実験の前提条件について説明させてください。

検証音源
検証用の音源には、YouTubeで公開されている自治体の会議動画を使いました。議題ごとの質疑応答形式で、中小企業の経営会議と構造が近いため、検証に適しています。

音源は各自治体の利用規約に基づき、引用の範囲を守って使いました。また、スクリーンショット内の固有名詞(自治体名・議員名・地名など)は、モザイク処理か「○○市」などへの置き換えをしています。

比較したツール

  • Notta:文字起こしをメイン機能とするクラウド型ソフトウェア
  • ChatGPT:無料版(GPT-5・回数制限内)
  • Claude:無料版(Claude Sonnet 4.5・回数制限内)
  • Gemini:無料版(Gemini 2.5 Flash・制限内では Pro モデルも使用)

モデル名は記事公開時(2026年5月)の検証で使ったもので、2026年9月時点の無料版のモデルは、前の節の表のとおり新しくなっています。

ChatGPT・Claude・Gemini は、多くの読者と同じ環境でテストするため無料版で検証しました。Notta は無料プランだと1回3分までしか文字起こしできないので、ビジネスプランの7日間無料トライアルを使い、トライアルの期間内に解約しています。

共通プロンプト

文字起こししたテキストの要約には、次のプロンプトを使いました。

以下の会議の文字起こしを、議事録としてまとめてください。

# 出力フォーマット
【会議名】
【日時】
【出席者】
【議題ごとの要点】
 - 議題1:論点/決定事項/保留事項
 - 議題2:(以下同様)
【決定事項一覧】
【ToDo(担当者・期限つき)】
【次回までの宿題】

# 注意事項
– 話し言葉は文語に変換してください
– フィラー(「えー」「あのー」など)は除去してください
– 個人を特定できる情報(電話番号・住所)が含まれる場合はマスクしてください

検証パターン

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パターン想定シーン尺の長さ内容
A手書きメモを清書×手書きメモを撮影した画像を清書
B議題集中型の会議15分公開議会音源(7名の幹事会)を文字起こし
C長尺の複数議題会議80分公開議会音源(30名以上・約80分の有識者会議)を文字起こし

パターンAは音源ではなく手書きメモの画像を使い、4ツールすべてで清書させています。パターンBは音質の悪い会議(PCやカメラのマイクで録音)、パターンCは音質の良い会議(全員がマイクを使用)なので、BとCを比べると録音環境の影響も見えてきます。


パターンA:手書きメモの清書

まずは、文字起こしではなく手書きの会議メモを清書するケースです。会議のたびに録音するとは限らず、走り書きのメモから議事録を起こす場面は、中小企業ではむしろ多いかもしれません。

検証では、観光DX推進プロジェクトのキックオフ会議を想定した手書きメモを用意しました。「決まったこと」「宿題」などの見出しは整理されている一方で、不完全な部分もある、現実によくあるメモです。これを紙に手書きし、スマートフォンで撮影した画像を4ツールに読み込ませて清書させました。

Notta には Notta Brain というAI機能があり、画像やテキストを渡して処理させられます。今回はこれを ChatGPT などと同じ汎用AIとして使い、4ツールを同じ条件で比べました。

検証に使用した手書きの会議メモ
検証に使用した手書きのメモ

結論:清書の質には大きな差が出なかった

4ツールとも、手書きメモをそれなりの品質で清書しました。議題の数や見出しの立て方に多少の違いはあるものの、特定のツールだけが偏ることはなく、清書の質では大きな差がつきませんでした。

差が出たのは、手書き文字の判読と曖昧な記述の解釈の2点です。各ツールの出力は次のとおりで、最初の検証なので4ツールすべての出力画面を載せます。

Nottaの出力結果
Nottaの出力結果
ChatGPTの出力結果
ChatGPTの出力結果
Claudeの出力結果
Claudeの出力結果
Geminiの出力結果
Geminiの出力結果

手書き文字の判読に差が出た

メモの最初のほうにある「われわれ」という手書き文字の読み取りで、結果が分かれました。

ツール「われわれ」の判読結果
Notta空白(読み取れず、出力に反映されなかった)
ChatGPT「ゆんれんれん」と誤読
Claude正しく「われわれ」と判読
Gemini正しく「われわれ」と判読

同じ画像を渡しても、Claude と Gemini は正しく読んだのに対し、ChatGPT は誤読し、Notta は読み取りを諦めて空白にしました。このように、手書き文字の読み取り精度には、現状はっきりした差があります。

Notta が空白にしたのは、見方によっては誠実な挙動です。読めないものを推測で埋めなければ、清書した人が「ここは確認しよう」と気づけるからです。一方、ChatGPT の「ゆんれんれん」のような誤読が議事録に残ると、意味の通らない記述になり、混乱を招きます。

曖昧な記述の解釈に差が出た

もう1つ差が出たのは、メモ前半の「商工課 山田さん(委託コンサル1名同席)」の解釈です。

メモ全体を読めば山田さんは商工課の職員で、委託コンサルは別の人だと分かりますが、この一文だけを切り取ると、山田さん=委託コンサルとも読めてしまいます。

ツール解釈出力
Notta山田さんを委託コンサルと解釈(誤り)「商工課 山田氏(委託コンサル)」
ChatGPT山田さんを委託コンサルと解釈(誤り)「山田氏(途中参加:コンサル担当)」
Claude別人物と正しく解釈「外部コンサル:1名」
Gemini別人物と正しく解釈「委託コンサル(1名)」

Claude と Gemini は、メモ全体の文脈から「山田さんと委託コンサルは別人物」と正しく判断しましたが、Notta と ChatGPT は両者を混同しました。さらに ChatGPT は「途中参加」という、メモのどこにもない情報を付け足しています。なぜ「途中参加」としたのかは分かりませんが、パターンCでも見られるとおり、ChatGPT には書かれていない情報を補う傾向があるようです。

パターンAの結論

手書きメモの清書では、清書の質そのものに大きな差はなく、差が出たのは読み取れない文字と曖昧な記述の扱いです。

文脈を踏まえた解釈では、Claude と Gemini に分がありました。ただ、どのツールも判読・解釈を完璧にはこなせないので、出力された議事録を元のメモと照らし合わせて確認する工程は欠かせません。


パターンB:議題集中型の会議

次は音声会議の議事録化で、公開されている議会動画(参加者7名の幹事会)を Notta で文字起こしし、4つのツールで議事録にしました。

Nottaで幹事会の音源を文字起こしした画面

この動画は録音環境が良くなく、文字起こしの段階で誤変換や抜け落ちが起きています。その不完全な文字起こしを、各ツールがどう議事録に仕上げるかもあわせて見ていきます。各ツールの出力は次のとおりです。

Notta
文字起こしと同じ画面で、登録済みの議事録テンプレートを選んで要約を実行しました。指定したフォーマットに沿って議題ごとの要点・決定事項・ToDo が整理され、決定事項の一覧は表形式で出ています。要約時の思考過程も表示され、文字起こしから議事録の完成まで、画面を移動せずに完結しました。

ChatGPT
指定フォーマットを正確に守り、決定事項とToDoも担当者・期限つきで抜き出しました。話し言葉を文語に直す精度も高く、完成度は十分です。

Claude
4つの中で、ビジネス文書としての見栄えが最も良い印象でした。表組みを効果的に使って整ったレイアウトに仕上げるので、そのまま社内に配れる体裁です。議事録の見た目を重視するなら、Claude が最も整っていました。

Gemini
出力がすっきりしているのが特徴で、余計な装飾が少なく、要点が簡潔にまとまっています。情報を素早く把握したい場合に読みやすい形式です。要約の精度は、ほかのツールと大きな差はありませんでした。

パターンBの結論

4つのツールとも、議事録としての要約精度とフォーマットへの追従に大きな差はありませんでした。 2026年5月の検証時点で、文字起こしを意味のある議事録に整理する力は、どのAIも一定の水準に達しています。

差がついたのは手間です。ChatGPT・Claude・Gemini の無料版は、別ツールで起こした文字起こしを貼り付けて渡す工程が要りますが、Notta は画面を移動せずに完結します。

仕上がりの個性には違いがありました。

Claude ⇒ 見栄えが良い
Gemini ⇒ すっきりしている
Notta ⇒ 決定事項を表形式で出す
ChatGPT ⇒ バランス型

ただ、これは好みの範囲の差なので、議事録という用途なら、わざわざ ChatGPT・Claude・Gemini を経由する理由は薄い、というのがパターンBの結論です。


パターンC:長尺の複数議題会議

最後に、長い会議で各ツールがどう振る舞うかを確かめました。使ったのは、参加者30名以上・約80分の有識者会議の公開録画です。テレビ電話での遠隔参加者も含まれますが、全員がマイクを通して発言している点が、パターンBの幹事会と大きく異なります。

文字起こしの精度はマイク環境に依存する

まず、文字起こしの精度が一気に上がりました。パターンB(PCやカメラのマイクで録音)で頻発した誤変換・抜け落ち・小声の欠落が、ほとんど起きませんでした。全員がマイクを通して話しているので音声が明瞭に収録されており、ツール選びより録音環境が重要という前の節の指摘が、ここで裏付けられました。

ただし課題もありました。同じ人が話し続けているのに、途中から別の話者として識別される場面が数回ありました。そのため、発言者名を議事録に正しく載せたい場合は、文字起こしの後に発言者ラベルを人の目で確認・修正する作業が要ります。

Nottaで有識者会議の音源を文字起こしした画面

パターンCの結論

今回の会議では、マイク環境が整っていたため、文字起こしの精度は99%以上に達しました。一方で要約は、長い会議になるほどツールごとの方針の違いがはっきり出ました。

ChatGPT ⇒ 網羅型
Claude ⇒ 詳細・具体型
Gemini ⇒ 簡潔だが今回は情報不足
Notta ⇒ 核心を押さえた中間型

議事録として「ちょうどいい」のは Notta という印象でしたが、プロンプト次第で変わる部分も大きく、絶対的な優劣ではありません。

運用面では、ここでも Notta が有利です。文字起こしから要約まで画面を移動せずに完結し、外部の情報を勝手に補わないため、手間の少なさと記録の正確さでは Notta が優れています。

決定事項の拾い方に差が出た

長い会議では、要約の精度と方針に、これまでより明確な違いが出ました。ただし、この違いはプロンプトの書き方による違いかもしれません。今回は4ツールに同じフォーマット指定を与えましたが、AIごとに合うプロンプトの書き方は違う可能性があります。

最も分かりやすく差が出たのが「決定事項一覧」の欄です。同じ会議の同じ文字起こしから、各ツールが拾った決定事項はこれだけ異なりました(団体名・個人名・地域名は伏せています)。

Notta が出力した決定事項一覧(3項目)

  • 本日いただいた委員意見を、来年度予算における【団体名】実行プラン関連施策のバージョンアップ並びに実行プランの改定作業に反映させる
  • DXは手段であることを認識し、実現目的の明確化と段階的実施が必要であることを共通認識とする
  • 基本的なデジタル化(オンライン予約、キャッシュレス決済等)を優先的に推進することを確認

ChatGPT が出力した決定事項一覧(5項目)

  • デジタル技術を活用した【団体名】施策を継続・強化する。
  • 観光行動データを分析し、観光事業者のマーケティング支援へ活用する。
  • 観光DXを旅行者体験全体の改善として推進する。
  • 顧客視点に基づく旅前・旅中・旅後を通じたDX設計の必要性を共有した。
  • 中小観光事業者への支援強化の方向性を確認した。

Claude が出力した決定事項一覧(1項目)

本日の委員意見を、翌年度予算に関する「【団体名】実行プラン」関連施策のバージョンアップ、および同プランの改定作業に反映させること(【個人名】座長より【個人名】へ依頼)。

Gemini が出力した決定事項一覧(2項目)

  • デジタルマップ等の施策で得られたデータを分析し、観光事業者のマーケティングに活用できるよう可視化を目指す。
  • 【地域名】等での観光型MaaSの推進や、次世代型MICEのガイドライン作成、助成を実施する。

同じ会議の同じ文字起こしから、これだけ違う出力が出るので、それぞれの方針を見てみます。

Notta
重要なポイントを簡潔にまとめており、詳細さは ChatGPT より控えめで、Claude より簡潔な中間です。数字にこだわらず、読みやすさを重視しています。要約を主な目的とするツールだからか議題の核心をうまく捉えていて、議事録としては最も向いた出力でした。

ChatGPT
パターンBに続き、バランス型の出力でした。決定事項を最も多く抜き出して網羅性を重視しているので、「漏れなく拾っておいてほしい」という用途に向くかもしれません。

Claude
情報が最も詳細で具体的でした。決定事項は1項目ですが、「誰が誰に依頼したか」まで細かく書いています。数字を拾う傾向が強く、「具体的に書けるなら最大限に書き、書けないなら削る」という方針に見えます。

Gemini
情報量が最も少なかったです。議題の分け方も他のツールより粗く、全体に要約が浅い印象でした。
プロンプトを調整すれば詳細さを上げられる可能性はありますが、今回の条件では明らかに情報が不足していました。無料版では処理能力に制限がかかっている可能性も考えられます。

会議の外の情報を補うリスク

長い会議の検証で、もう1つ重要なことが分かりました。ChatGPT・Claude・Gemini の3つは、ネット上から会議の情報を入手し、参加者の実名を表示しました。Claude は、文字起こしのテキストにない欠席委員の名前まで出力しました。

これはメリットにもリスクにもなります。聞き取れなかった固有名詞や役職をAIが補ってくれるのは便利ですが、社内の非公開会議では、この挙動は起きてほしくありません。AIが推測で埋めた事実でない内容が、議事録に紛れ込むおそれがあるからです。パターンAで ChatGPT が「途中参加」という情報を付け足したのと同じ傾向です。

社内の会議で汎用AIを使うときは、出力の固有名詞・日付・数字を、文字起こしと照らし合わせて確かめてください。会議データをAIに渡すときの確認点は、後の節でまとめます。


汎用AIを使う意味がある場面

ここまで「議事録なら Notta で完結する」とお伝えしてきましたが、ChatGPT・Claude・Gemini を使う意味がある場面もあります。

① 議事録を起点に、ほかの業務へつなげたいとき

議事録を作るだけでなく、次のような後の作業まで一気に流したい場合は、汎用AIのほうが柔軟です。

  • 報告メールを下書きする
  • ToDo をタスク管理ツールに登録する
  • 決定事項を Slack に投稿する
  • 次回の会議をカレンダーに入れる

ChatGPT・Claude・Gemini は、AIエージェントとして外部アプリと連携する仕組みが急速に発達しています。一方で、複数のアプリをまたいだ業務フロー全体の自動化は、Notta 単体では完結しません。議事録を業務フローの一部と捉えるなら、汎用AIとそのエージェント機能を中心に据える設計になります。アプリ同士をつなぐ道具の選び方は、Zapier・Make・n8nを比較した記事で紹介しています。

② ほかの業務でもAIを使っていて、ツールを揃えたいとき

ChatGPT や Claude をすでに契約していて、議事録もそのついでに処理したい場合は、わざわざ Notta の要約機能を別に使う必要はないかもしれません。

「議事録のために最適なツールを足す」より「すでにあるツールで済ませる」ほうが運用はシンプル、という判断は十分あり得ます。ChatGPT の有料プランには、会議を録音して要約する記録モードもあります(macOS アプリ)。

この場合は、ChatGPT や Claude から Notta を外部の文字起こしツールとして呼び出す設計になりますが、呼び出せるかどうかは、当社では検証していません。

業務ごとにどのAIを選ぶかは、GPT・Claude・Gemini をタスク別に検証した記事にまとめています。


会議データをAIに渡す前の確認

会議の録音や文字起こしには、取引先名や人事の話など、社外に出せない情報が入りがちなので、どのツールを使う場合も、渡す前に次の点を確かめてください。

確認すること各サービスの扱い
会話が学習に使われるか?ChatGPT の無料・Plus・Pro は、既定で学習に使われる。Business・Enterprise は既定で使われない
学習を止める設定ChatGPT は「すべての人のためにモデルを改善する」をオフにする。Claude(Free・Pro・Max)はプライバシー設定で、学習への利用を許可するかを選べる。Gemini は「Gemini アプリ アクティビティ」をオフにする
設定をオフにしても残るものGemini はアクティビティをオフにしても、サービス提供と安全のためにチャットを72時間保持する
出力の事実確認検証では、汎用AIが会議の外の情報で固有名詞を補った。出力は文字起こしと照らし合わせる

社内で使ってよいデータの範囲を先に決めておくと、ツールを選ぶ判断も速くなります。範囲の決め方は生成AIに社内データを渡していい範囲にまとめ、社内ルールのひな形は生成AIの社内利用ルールの作り方で紹介しています。


まとめ:議事録はNotta、業務連携は汎用AI

この記事の要点
  1. 議事録の自動生成なら、文字起こしと要約が一体のNottaで完結する
  2. ほかの業務へつなげるなら、ChatGPT・Claude・Geminiが向く
  3. ツール選びの前に録音環境を整え、出力は最後に人の目で確認する

今回の検証で分かったことを整理します。議事録の自動生成という用途に限れば、Notta で完結します。

2026年5月の検証時点で、指定フォーマットへの追従はどのAIでもできました。だからこそ、次の3点を備えた Notta が、議事録用途では最も手間が少なく合理的です。

  • 文字起こしと要約が一体になっている
  • 要約テンプレートを自作できる
  • ドキュメントツールと連携できる

ChatGPT・Claude・Gemini も、議事録の質自体は十分高い水準です。ただ、無料版では別ツールの文字起こしを貼り付けて渡すひと手間が要り、毎回の運用では効いてきます。

検証を通して見えた注意点も2つあります。

① ツール選びの前に録音環境を整える
マイクを通さない会議では文字起こしの精度が大きく落ち、その段階で欠けた情報は、どんなAIでも取り戻せません。

② 生成された議事録は最後に人の目で確認する
話者の取り違え、外部情報の補完、手書き文字の誤読といったAIのミスは、どのツールでも一定の割合で起きました。議事録AIは「AIに任せきりで完成」ではなく、「AIが下書きし、人が仕上げる」前提で使うのが現実的です。

Notta の無料プランは、月120分・1回3分まで文字起こしを試せます。長い会議で試す場合は、有料プランを検討してください。

当社では、中小企業向けに次のような伴走型のAI活用支援を行っています。

  • 議事録の自動化を含む業務フローの設計・構築
  • AIエージェントによる複数アプリ連携の実装
  • 自社環境で完結する、機密情報に対応したAIワークフローの構築
  • 既存のSaaS(Notta・Microsoft 365・Google Workspace・Notion など)との連携設計
  • 導入後の社内浸透の支援・運用ルールの整備

たとえば、次のようなご相談を受け付けています。

  • 議事録は自動化できたが、その先の業務もつなげたい
  • 複数のツールを使っているが、連携できていない
  • 機密情報を扱う会議でも、安全にAIを使いたい

お気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

1981年生まれ、名古屋出身。株式会社ニューロシンク代表。

2008年に渡独し、ベルリンで約18年間エンジニアとして活動。ドイツの国家資格である職業訓練プログラム「アプリケーション開発専門IT技術者」を修了後、医療系の自社開発企業でデスクトップ・Webアプリケーションの開発に4年間従事しました。2022年からはドイツの大手SIer「Adesso SE」で、フルスタックエンジニアとしてリードポジションを務めました。

2026年に日本へ帰国し、同年9月に株式会社ニューロシンクを設立。愛知・岐阜・三重の町工場を主な対象に、AI導入と業務システムの改善を支援しています。提案だけで終わらせず、工場に足を運んで一緒に手を動かす。そんな現場に立つAIエンジニアでありたいと考えています。

著書「AI時代の海外移住戦略」

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